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六花の舞う頃

ゆるゆるお絵描き。エジプト神話創作がメインです。

希望の始まり

アメコミ!

「スーパーマン:アメリカン・エイリアン」
以下、感想とか。長いよ……!

*   *   *

■「スーパーマン:アメリカン・エイリアン」
(脚本/マックス・ランディス 作画/ニック・ドラゴッタ他)
これは我々が知るスーパーマンの物語ではない。
まだその名前で呼ばれる以前の、カンザスに住む少年の物語だ。
故郷を追われ、地球にたどり着いた最後のクリプトン人カル=エル。クラーク・ケントという名を与えられ、地球人として育てられた少年は、周りの子供たちとは異なる強大な力を持つがゆえに、苦悩と葛藤の中で成長していく。(巻頭紹介より)


内容に入る前に……誰もが知ってる超メジャーヒーローではありますが、改めてキャラ解説!

スーパーマンは今年で生誕80周年という事で……こちらもスーパーご長寿ヒーロー!(笑)
ちなみにステータスは時期によって違うらしいので、(解説には一応書いてるけど)数字については
あまり気にしないで下さい……最初期の彼とか地球持ち上げたりする?みたいですし。
(80万トンどころじゃないw) とにかく怪力、鋼鉄の皮膚を持つ、と!

そして本題の「アメリカン・エイリアン」ですが。
こちら脚本(ランディス氏)は共通で、アーティストがそれぞれ異なる短編集形式になってます。
ということで、それぞれのご紹介ー!


■DOVE(鳩) 作画/ニック・ドラゴッタ
クラーク少年時代のお話。カンザスの農場で父ジョンと母マーサのもとで育つクラークですが、そんな彼にクリプトン人としての能力が芽生え始めます。

スーパーパワーを持つ彼も、最初からその制御ができるはずもなく。寝ている間に空に浮かび上がってしまい、とどまる事も降りる事もできずパニックに。
その場はなんとか地上に降りた(というか落ちた)のですが、両親にケガをさせてしまい落ち込んだり。

友達と一緒に行った映画でも再び浮かんでしまい、騒ぎになってその場を逃げ出す彼は、周りとは違う「普通じゃない」自分に悩みます。
そんな彼に父は「お前はお前のままでいい」と諭し、能力をコントロールできるよう練習を始めます。

父と話すクラーク。彼の素直な性格にはこの両親の影響が大きいのでしょう…。

ラストではようやく自力で飛べるようになったクラークですが「学校まで飛んで通えるかな?」「旅行もできるよね!どこへでも行けるし全然お金もかからない!」と両親に得意げに話してたのがまた無邪気というか可愛いというか……w


■HAWK(鷹) 作画/トミー・リー・エドワーズ
クラーク学生時代のお話。この頃にはピート、ケニーという彼の能力も知る親友もできていました。
「女の子のハダカ見ただろ?(クラークは透視能力持ち)」という友人達に白状するクラークw
「でも見ると…気持ち悪いんだ。体が服で締め付けられてて…まるで……/////(赤面)」
……という思春期らしい一幕もあったりw
そんな時、静かな田舎町スモールビルで殺人事件が発生。事件の目撃者となったピートの叔父を迎えに行くクラークとピート。現場で何かを透視したクラークですが……

現場で「何も分からない」と答えていたクラークに「犯人の見当もついてるんだろ!」と詰め寄るピート。そしてクラークは……

所変わってとある家。
殺人犯の三人組のリーダー格オーウェンが実の父親に銃口を突き付けていたところ……
そこに現れたクラークにオーウェンは躊躇もせず発砲しますが、クラークには効かず。

二人目の男も銃を向けてきたため、とっさにヒートビジョンで両腕を吹き飛ばし。

三人目は割って入ったピートが殴り倒し、犯人たちの逮捕には成功。
しかし重傷の犯人たちは警察に口を揃えて「魔物に襲われた」と……

見せられた似顔絵には、まるで本物の化け物のような自分の姿が。

帰宅すると心配していた母マーサの姿。
「あなたは化け物なんかじゃない。私の人生で一番大切なもの……」と言う母に、

母はそんな息子に優しく寄り添うのでした。


■PARROT(鸚鵡) 作画/ジョエル・ジョーンズ
たまたま迷い込んだ客船で、クラークは身に覚えのない熱烈大歓迎を受けます。

それもそのはず、この船ではブルース・ウェイン(バットマン)の誕生パーティーの最中で、皆クラークの事をブルースと勘違いしているのでした。(ちなみにブルース本人は出席していませんでした)
予想外の事態に、さすがのクラークも、

この表情(笑)。
戸惑うクラークですが、彼の前に現れた美女ミネルヴァ(唯一ブルースとは別人な事に気づいてる)の勧めに従い、港で降りるまで素性を隠し「ブルース・ウェイン」としてパーティーを楽しむ事にします。

はっちゃけ過ぎだろ……w

そんな中、招かれざる客も彼の前に現れます。

ブルース暗殺の依頼を受けた傭兵デスストローク。彼もまたクラークの事をブルースと思っている様。
しかしクラーク(酔ってる)はこのリアクションw

……本当は酔ってるわけじゃなくて毒盛られてたんですが……クラークには大して効いてないようだwちょっと酔ってフラフラだけど生きてるブルース(クラーク)に驚くデスストローク、今度は確実に始末しようと刀で斬りつけますが、鋼鉄の皮膚を持つクラークにそんな物が通用するはずもなく。

酔ってます……。

酔ってます…………(笑)

完全に噛ませでした……相手が悪すぎたね!
そしてこの珍事(?)は本物のブルース・ウェイン……バットマンの知る所となり……!?


■OWL(梟) 作画/ジェイ・リー
舞台はメトロポリス。若手記者クラークが、後に彼の仲間になったり敵対したりするキャラクター達にインタビューしに行くお話。
まずは一人目、オリバー・クイーン。

大企業のボンボンでしたが、漂着した無人島での過酷な暮らしを経て人生観が根底から覆るほどの経験をしました。クラークのインタビューに彼は「人間は今の自分より向上できる。今の目標は人のためになる事をすることだ……」と。
そんな彼は後に弓矢を手に街の悪を狩るヒーロー「グリーンアロー」となる人物です。

二人目、レックス・ルーサー。

こちらも大企業レックスコープのトップであり、後のスーパーマン最大の宿敵となる人物。
先ほどのオリバーとは対照的に、彼は「自分は他人の助けを借りず自力で今の地位に上りつめた。そういった真の才能と目標に邁進する意思を持つ人間(つまりルーサー)が大衆を支配し、歴史を動かす変革者となってきた」「お前たちは重要ではない。重要なのはこの私だ」となかなかに過激な、しかしある意味真理を突いたコメントを。

彼へのインタビューの帰り道、一人の少年が声をかけてきます。
少年の名はディック・グレイソン。メディアの前にほとんど現れないブルース・ウェインの被後見人であり、(当然クラークは知りませんが)バットマンの相棒ロビンです。
彼にもインタビューを敢行するクラーク。当然話題にのぼるのは後見人であるブルースの事、彼が住むゴッサムシティ、ゴッサムを守るバットマンについて……。

ディックは「バットマンには対になる存在が必要だ。『恐怖の象徴』であるバットマンだけでは犯罪者を抑えられない。恐怖には希望が、闇には光が必要だ」と語ります。
……この「希望」を象徴するキャラクターといえばスーパーマン、つまりクラークの事ですが、何だかそれを暗示させるようなセリフでした。スーパーマンとバットマン、切っても切り離せないキャラクター同士という事でしょうか……。

おまけ。

インタビューを取れたクラーク喜びの舞(笑)。

帰宅し記事を書くクラークは、突然何者かの襲撃を受けます。
謎の声は「貴様は何者だ!?どうブルース・ウェインの船に忍び込んだ?ディック・グレイソンに何故近づいた?なぜ貴様の出生証明書は偽造されている?直ちに答えろ……!」

そう、声の主はバットマン!
(この直前クラークもパソコンに顔めり込ませられてるので、おあいこと言えばおあいこだよ…w)
電撃やガスで反撃するバットマンですが、そんな物が効くはずもなく。
逆にカウルとマントを奪われ、クラークに正体(ブルース・ウェイン)が露見してしまいます。

……このコマのブルースがイケメンすぎやしませんかね!?ってのが言いたかった(笑)
彼から奪ったマントを前に一人考え込むクラークは……!?


■EAGLE(鷲) 作画/フランシス・マナプル
クラークがヒーロー活動を始めたばかりの頃のお話。この頃はまだお馴染みの赤青のコスチュームではなく、ゴーグルに防弾ベスト、(前話でバットマンから奪った)マントという地味めな出で立ち。
ちなみにアートを担当しているマナプル氏は、前回紹介したフラッシュのアーティストさんです。今回は彩色も彼が兼任しているそう。

強盗犯を捕まえ、空に拉致るクラーク。
地上に放り出し「えー…犯罪をやめないと……、今度やったら空から飛んできて、捕まえてビシッ!バシッ!とやるぞ……えっと…仲間に伝えろ」と、まだ言い慣れてない新米感(笑)
そんな中、突如怪物が街を襲います。
街中の電力を食っているらしいその怪物は、ショッピングモールに逃げ込んだ模様。
クラークは警官隊と共にモールの中へと突入する事に。そこでクラークが見たものは……

電力を食って膨れ上がった巨大な怪物。今まで人間の犯罪者ばかりを相手にしてきた彼にとっては、
初めてのスーパーヴィランとの遭遇でした。
怪物を水中に放り込み倒す事に成功したクラークですが、電気を失い縮んだ怪物の正体はなんと人間。背後にレックス・ルーサーが絡んでいる事を知ったクラークは、彼の所に乗り込みます。
しかしルーサーは落ち着いた余裕の表情。

次々に論破するルーサーに、何も言い返せないクラーク。
「お前は虎の尾を踏んだのだ。お前には力があるかもしれんが、真の力を持っているのは私だ」

自分のやり方は間違っているのだろうか、人々は自分に何を求めているのだろうか……
思い悩むクラークに、彼の同僚ロイスは「最低じゃない人間がどこかにいると信じられるようになる事」「バケモノやルーサー相手にも立ち向かえる人を見て希望を抱けるように……」と答えます。
クラークは「希望の象徴」スーパーマンとしてルーサーに立ち向かい続ける事を決意するのでした。



■ANGEL(天使) 作画/ジョナサン・ケース
スモールビル時代からの親友、ピートとケニーとの久々の再会のお話。
クラークの住むメトロポリスを訪れるピートとケニー。クラークは空飛ぶ超人としてすっかり有名人になっていました。有名人になって調子乗ってるんじゃ?と笑う二人ですが…

ダメだ調子乗ってる(笑)
再会を喜ぶ三人ですが、ケニーの結婚式の招待状をずっと無視(わざとじゃないけど)してたり、訪れた写真展ではピートとケニーそっちのけで話に夢中になってたり……と、微妙に距離ができていました。

その晩、お喋りする三人。
ピートとケニーは、クラーク以外の超人達と連携する必要性を指摘します。

1コマ目でピートが言ってるのはフラッシュ、ワンダーウーマン、アクアマンかと思われます…。
「僕はただ人助けをしたいだけ…」と言うクラークに「ならあの胸のSマークは何だ?有名になりたいのか?」と、酔った勢いもあり詰め寄るピート。

あのマークはかつてクラークが乗ってきた脱出カプセルに描かれていたものであり、彼にとっては唯一自分の出自を知る手がかりとなるものでした。
ピートと口論になり、捨て台詞を吐いてまるで逃げるように月へと飛び出すクラーク。
しかし彼は宇宙空間では長時間の活動はできず、次第に呼吸ができなくなりピンチに陥ります。

そこに現れたのは宇宙を守るグリーンランタン・コァの一人、アビン・サー。
(ハルの前任として地球を守っていた人物です。この時はまだ現役)
彼はクラークを見て「クリプトン人」と呼びます。
彼は自分の正体について何か知っている…そう感じたクラークはアビンに懇願。

しかしアビンのリングが光を放ち、気づくとクラークは自分の部屋のベッドの中に。
ピートと話し合うクラークは、彼の本心を知ります。

親友ゆえに、自ら危険に飛び込んでいくクラークの事を誰よりも心配しての発言でした。
そして自分の正体を知る新たな手がかり「クリプトン」。彼の胸には希望が芽生え始めていました。


■VALKYRIE(戦いの乙女) 作画/ジョック
クラークがついに自分以上の相手と対峙する物語。
街中で突然起こった爆発事故。現場に向かったクラークは、ある人物と対面します。

彼は銀河をまたぐ賞金稼ぎ、ロボ。
クラークと同レベルの怪力・回復能力も持ちますが、性格はクラークとは正反対の暴力的な人物です。
金の為なら街の一つ二つ焼き払い、たくさんの人々を殺しても何とも思わないロボにクラークは「なぜこんな真似ができる?お前はエイリアンだろう、クリプトン人か?」と尋ねますが。

あざ笑い、クリプトン滅亡の現実を突きつけるロボ。
そして始まる超人二人の激突。その模様は全世界に中継されていました。

最初は形勢不利だったものの、激闘の末ついにロボを地面に倒すクラーク。
「俺には再生能力がある。すぐに復活して、バカなクリプトン人と同じようにお前も死ぬんだ…」と
なおも不敵な笑みを浮かべるロボに、クラークは。

ロボを引っつかんで外宇宙にぶん投げ、ロボから街を救ってみせるのでした。
そして中継を見た世界中から集まるスーパーマンへの感謝と称賛の声。
それは世界を守るヒーロー「スーパーマン」が世界中の人々に認知された瞬間でした。

*   *   *

だいぶ長くなってしまいましたが、以上こんな感じで!
こちら短編集形式なので話も各話で区切り良くまとまっていますし、またアーティストもそれぞれ変わるので、これで好みのアーティストさんを見つけてみるのもアリなのではないでしょうか…。

次回はバットマン!

バットマン誕生の物語「バットマン:ゼロイヤー 陰謀の街」の予定です。
余裕あったら続刊の「暗黒の街」まで行きたいんですが……さすがに厳しいかなw

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エジプト神話をもとにオリジナルを描いています。
初めての方は「はじめに」をご覧ください。

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